camera obscura

Lith Printing

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左:黒のトーンは出さずに極軟調に仕上げたもの。



右:シャドーの締まりと中間トーンの独特の色味を両立させたもの。



双方とも『画像処理無し No PC』 の銀塩プリントですよ、念のため...


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先日アップした足尾の写真の Lith Print 版です。
Lith Print / リスプリント(注1)、未だ知名度&認知度が低い上にコダックやフジが
リス現像液をディスコンにしてしまったのでますますマイナーな存在になっていく
のでしょうかね...
上記2社の製品が無くなってしまった現在もう自家調合しか手だてが無いかな?と
思っていたらドイツのMACO社が現在も製造続けていてくれました。頑張れMACO!!!

上の写真はプリントをスキャンしたもので、プリントの諧調と色調をモニター上で見る事
できるように忠実に調整してみました。(色調を誇張していませんと言う意味です。)
今回使った印画紙は FOMA のバライタ紙 FOMATONE MG Classic131 小四切判、
現像液は MACO の LP-SUPERLITH 現像液、元画像は20cm四方のプリントであります。
ご覧のとおり銀塩モノクロプリントとは思えぬような独特の色調&トーンが得られます。
念の為あらためて書きますが、調色液等は一切使っておりません。

左列の写真や三段目の大きい写真と同じような諧調を極普通のプリント法で作った
モノクロ写真で見た場合には黒の締まりがない寝ぼけたグレーのみの眠い写真に
なってしまい見るに耐えないものになってしまう可能性が大ですが、この手法での場合
は諧調がダブル・トリプルの色調で構成されているのでこれはこれでアリだと思います。
が、純粋な白黒写真のみが好きな方からは 「なんだ! この失敗したような写真は!」と
叱責を頂戴するかもですね... w。

(注1):リスプリントとは本来製版用フィルムであるリスフィルム専用の硬調現像液を
プリンティングに用いるプリント技法です。
本来は超硬調な現像特性を持っている現像液を極端に希釈して通常のバライタ印画
紙現像に用います。停止・定着は通常の薬剤でOK.
詳しいことはご自分でググってください。
by typologies | 2007-11-10 21:14 | Lith Print | Comments(4)
Commented by isanoid at 2007-11-11 06:55
とっても興味深い記事!モノクロプリントを自宅でやりたいとおもってるので
。。(とはいってもここまでコアなことは出来ないですが。。)
Commented by typologies at 2007-11-13 19:00
Isanoidさん>
このプリント法は期待通りにプリントするには色々と自分なりの実験データを蓄積せねなければなりませんが、現像液さえ手に入れられれば
なんとか始められます。
モノクロプリントに慣れた時には是非試してみてくださいね〜。
Commented by maru-k3ni2o4 at 2008-02-07 00:20
ハジメマシテ
リス独特のトーンすてきですね
Commented by saksak at 2008-02-09 13:25 x
maru-k3ni2o4さん、はじめまして〜。^^
maruさんもリスプリントされているんですね。仲間が増えた!(喜
flickrなどではリスのグループもあるし、色んな人のリス作品を見れる
のですが↓
http://www.flickr.com/groups/lithprint/pool/
国内ではネット上でもほんと眼にする機会が少ないですね。
これからも色んな作品見せてくださいまし。楽しみにしております。
リンクいただいておきます。^^